ピロリ菌について

日本でピロリ菌を除去する治療法(除菌療法)が健康保険で認められるようになったのは、6年前の平成12年のことです。

ピロリ菌(ヘリコバクターピロリ)

最近よく見かける言葉ピロリ菌

正式には「ヘリコバクター ピロリ」と言います。
胃炎、胃潰瘍、胃がん、胃リンパ腫、十二指腸潰瘍など胃に関係した様々な病気の発生や進行に 影響を及ぼしていると考えられています。このピロリ菌、1980年代にオーストラリアの医師によって発見されましたが、胃炎、胃癌、胃潰瘍などの病気に関係していることが 解かってきたのはここ数年のことです。

ピロリ菌は大きさが3〜5ミクロンほどの緩やかな右巻きらせん状の細菌で、4〜8本のべん毛という糸状のひげが生えています。ピロリ菌はウレアーゼという酵素を使って尿素から アルカリ性の物質であるアンモニアを作り出し、強い酸性の胃液を中和しています。自分の周りにアルカリ性のバリアー張り巡らせて、酸性の胃液から身を守っているのです。
統計的に先進国よりも発展途上国での感染率が高いピロリ菌ですが、日本は先進国の中では飛びぬけてピロリ菌の感染率が高い国になっています。日本人の50歳代以上の8割、 20歳代の3割がピロリ菌に感染していますが、感染しても胃潰瘍、胃炎、胃ガンなどを発病するのはごく一部の方しかいません。
では、どうやってピロリ菌に感染したかを調べるのでしょうか?

感染経路ですが、口を経由した経口感染が最も多いと予想されています。母親が一度口に入れた食べ物を子供に与えるときなどが考えられます。 その他にはゴキブリがピロリ菌を運んでいる可能性も一つの経路として考えられていますので、生活空間を清潔に保ちゴキブリの駆除を心掛けましょう。 一時期、内視鏡検査を介したピロリ菌の感染が問題となりましたが、内視鏡の消毒方法の改善などりより感染は少なくなっています。また、性的接触による感染の可能性は 考えにくいようですが、ペットからの感染については意見の分かれるところです。

ピロリ菌に関する研究が進むにつれて、ピロリ菌の繁殖を抑える成分を持つ食品が紹介されてきています。

ピロリ菌がナポレオンの死因?

ナポレオンにはヒ素による毒殺説もありますが、今回の説はピロリ菌と関連する胃がんが死因だった、と主張している。 フランス皇帝ナポレオンが、人の胃にすみつく細菌、ピロリ菌(ヘリコバクター・ピロリ)に感染していた可能性があるとの説を、 米国の研究者らが専門誌に発表しました。

ナポレオンの遺体の解剖記録を分析すると、胃に10センチ以上の腫瘍(しゅよう)があったことなどが判明しました。 その場所や形状などから、胃がんのリスクを高めるとされるピロリ菌の感染の可能性が高いといいます。 当時、戦争の間はその時代の保存手段だった塩漬けの食料などしかとれず、胃がんのリスクはさらに高まった可能性があるとみられています。

ナポレオンは1821年に、幽閉先の英領セントヘレナ島で死んだとされています。
没後の1961年に毛髪から毒物のヒ素が検出されて以来、陰謀による毒殺説も根強い。
だが今回、研究者は幽閉前にとられた毛髪からもヒ素は検出されているなどと指摘をしております。
当時はワイン樽(だる)をヒ素で消毒したとされており、毒殺は考えにくいというのが研究者の見解です。

研究者は、分析された病状から「彼がたとえ幽閉先から解放されたり逃げたりしても、 欧州の歴史の舞台で役割を演じ続けることはできなかったろう」と結論づけるくらい重い胃がんであったと推測しています。



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